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第1回 磯部 淑恵 さん2017/06/01

家庭中心で選んだ仕事

エアライン退職後は、まず専業主婦として子育てに専念していました。
少しずつ手が離れていくと同時に何か仕事を持ちたい、と考え、
下の子が幼稚園に入った頃、在宅でできる「採点」の仕事を選びました。
朝、答案用紙を受け取り翌朝までに採点して提出する、という仕事でしたが、
家事と子育て両方とも手を抜かずにでき、そして、家庭以外の時間を作ることができました。

その後、下の子が小学校4年生になってから、さらに時間に余裕ができ、
そろそろ外での仕事をしたい、と考えたのが44歳の時です。
OG会ホームページで掲載されていた「マナー講師」にチャレンジをしました。

研修会社に登録し、半年のトレーニング後、週1,2回の講師の仕事を2年間勤めました。
ここでは、CAとして経験がなかった電話応対や名刺授受などビジネスマナー全般、
オフィスでの立居振る舞いを習得できたので、その後の業務や採用面接に自信を持って臨むことができました。

ただ、家へ持ち帰りの仕事もあり、時間に縛られることに負担がかかり、家事・子育てに支障がでました。
また、仕事の繁忙期・閑散期があり、オファーの数にもムラがあったので
仕事の内容に充実感はあったものの、仕事をするなら定期的に回数が入る仕事がしたい、と思うようになりました。

同時期に派遣会社にも登録し、単発の仕事などを受けましたが、
「待ち」の姿勢だとなかなか声がかからず、
自分からタイミング良く探さないと自分に合う仕事には巡り会えませんでした。

定期的なお仕事で自分の存在感も・・・

再びOG会ホームページで見つけた仕事が、店舗でのジュエリー中心の商品販売兼コンシェルジュという週4回シフト制の仕事でした。
上の子が中学3年生、下の子が小学5年生の頃です。
都内にいくつか店舗がありましたが、配属場所はホテルの店舗だったので
客層がよく、また外国のお客様と接する機会もあり、自信を持って今までの接客力を発揮できました。

接客とはいえ、販売の仕事は初めてでしたので、不安はありました。
しかし、販売ノルマがなく、会社を知ってもらうこと、
そしてなによりも気持ちよく買い物をしていただくことをモットーにした職場だったので
楽しみながら経験を積めました。

スタッフにもめぐまれ、改めて接客業が好きなんだ、と実感してはいましたが、
ただ一つ土日出勤が重荷になる時期にさしかかり、約5年間の業務に終止符を打ちました。
上の子の高校生活最後の年に、どうしても子供のサッカーの試合の応援に行きたい、というのがその理由でした。

初めてのオフィスワーク

暦通りの仕事を探していたところ、知人の紹介により、
企業内にある大きな研修センターの中でのコンシェルジュ兼事務という仕事に就きました。
研修を集中して受講できるような環境作りに専念する、という、接客というよりはアテンドスタッフとしての業務でした。
コミュニケーション面では問題なくこなせましたが、PC作業の経験がない分、苦労しました。

例えば、研修中にOA機器の調子が悪くなった時など、担当研修室から呼ばれ、
研修の流れを止めることなく、陰で黒子のように解決方法を探る、など、
接客とは違う緊張感も味わいましたが、CAならではの持ち前の度胸とはったりをきかせることができたのだと思います。

コミュニケーション力を持って失敗に見せないよう、
また気持ちよく研修を受けてもらうような気配りをすることは、接客業での経験が活かせた仕事でした。
またPCを使っての事務作業が経験できたので、簡単な資料作成や名簿作成もこなせるようになったのは大きな利点です。
 
今後は...
研修センターでもスタッフには恵まれ、シフトも自由がきいたので、楽しく仕事を続けていたのですが、
契約切れのため約2年間で終了。また職探しです(笑)。
今後も今まで通り、業種というよりも人と関わる仕事を希望しています。

人と関わると良くも悪くも刺激を受け、自分を高められます。
特に元CAの人たちと働くと、みなさんホスピタリティーに溢れていて、
誰かの役に立つことに喜びを感じる方ばかりなので、誇りを持って仕事をしている姿をみるととても刺激になりますね。



家庭・子育てを中心に、その隙間の時間でのお仕事をその時々に探して、見つけてこられた磯部さん。
そのご縁、そして、その時にいただいたお仕事に真面目に向き合って過ごしてきたそうです。

現在、上のお子様は就職2年目、下のお子様も大学2年生と大人になりました。
単発での受付やアテンドの仕事をしながら、次は「契約」がない仕事をしたい、と現在もお探し中。
バイタリティあふれる磯部さんの「挑戦」はまだまだ続きます。 


磯部さんにQuestion♪
転職して、CAだったから良かったこと,,,苦労したこと,,,
良かったことは、
・様々なお客様と接したり、毎回違うメンバーとフライトをしてきたので、対応力や順応力が培われました
・優先順位を考えて行動できます
・ホスピタリティが身についています
今、思いつくのはこんなところでしょうか。。。

苦労したことは、
CAというある意味特殊な職業しか経験がなかったため、実務に疎く普通の事務経験がないこと。
例えば電話応対やメールやビジネス文書作成など全くできませんでした。
ビジネスマナー知識自体はCA時代よりもマナー講師時代に培ったものですね。


エアラインを辞めて転職を考えている方へのアドバイス
実務経験がない分、せめて資格を積極的にとることをお勧めします。
医療事務系の資格やカウンセラーなど。
あとは語学力も磨くことは必須です。今では英語はもちろんのこと、3カ国語を話せる方も少なくないですから。
また日常会話ではなくビジネス会話レベルでないと役立たないな、と感じることも多かったです。

シフト制の仕事が多かったこともありますが、
体調を崩すとシフトに穴をあけ、人に迷惑をかけてしまいます。
なので、エアライン時代でもそうでしたが、適度な運動で健康管理はきちんとしています。
そして私はお酒を飲むことが大好きなので、気分転換に仲間と飲みに行くことも楽しみの一つです。
精神的なバランスも崩さないように、自己管理をすることも忘れずに。



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