Cure Aile ホーム > たまてばCOlumn > 今月の聞かせて!お姉様 > 今月の聞かせて!お姉様 No.018

第18回 古川 敦子さん2020/02/07

CAとしてのキャリアのスタートが29歳の古川敦子さん。大手国内系航空会社にて9年半のフライト生活を経て、昨年9月キャリアデザインコーチとして起業されています。「絶対CAになる!」そう決意して過ごした日々や、新たな挑戦の裏側など詳しくお話を伺いました。


新卒で入社したのはスターバックスコーヒー

外国語大学ご出身の古川さん。英語を使い海外にも行きたいという思いがあり、CAへの憧れを抱いていたそうです。ところが就職活動をした年は国内大手航空会社も1社しか募集をしていないCA就職氷河期。挑戦するも採用までは至らず、別の道を目指します。

「CAにもいずれなりたかったし、一社で長く働こうとは初めから思っていなかったので、この人みたいになりたいと思える先輩がたくさんいる会社という軸で就職先を探しました。そこでご縁をいただいたのがスターバックスコーヒーでした。」

店舗に配属された古川さん。30~50名のアルバイトに対して社員は2~3名という店舗では、店舗運営もさることながら人材育成がその仕事の大きなウェイトを占めていたそうです。

「人が成長していく姿を見るのが本当に好きで、今コーチとして仕事をしている原点はここにあると思います。当時にしては珍しいボトムアップ型の組織で、相手を家族のように扱いましょうと研修で教えられ、役職も関係なく意見を言い合えるいい環境でした。」

仕事に充実感を覚え3年を過ぎようとしていた頃、立ち上げに携わった空港店で転機は訪れます。常連だったCAのお客様にある日「あなたCAに向いていそうね」と何気ない一言をかけられたのです。CAへの憧れが再燃した古川さんは、転職活動に専念するために正社員の職を手放しました。

CAへの思いが益々強くなる出来事、そして…

改めて試験を受け始めた古川さん。某外資系航空会社の内々定を得るも健康診断でBMI値が足りない(=体重が数百グラム足りない)という理由で内定を逃すという悔しい思いをします。この経験により、古川さんのいつかCAへなるという思いは益々強いものになったそうです。

「絶対にCAになる!!」と決意した上で、古川さんは英会話スクールのカウンセラーという新たな正社員としての職を得ます。CAになってからも活かせる接客と英語が学べて、CAでは経験できないオフィスワークができる職場。同僚にも恵まれていたそうです。並行してCAへの転職活動も続けていたところ国内大手航空会社へ内定。入社後1年半でCAとして転職を果たし、夢のフライト生活が始まりました。

「思いを強くして得た職でもあったので、飛べることに日々感謝して、一便一便大切に飛ばせていただきました。」

迷っていた時の自分が今の自分に会いたい♪

念願のCA職でしたが、体力や年齢のことを考えると長くは続けられないと感じていた古川さん。35歳を過ぎたくらいから次の職のことを考え始め、育児休暇中にコーチングを受け、ご自身でもコーチの勉強を始め資格を取得したそうです。育児休暇から戻り半年ほどフライト生活を続けましたが、家族ができてライフスタイルが変わった古川さんにとって、自分が理想の生活を送れているとは思えなくなっていたそうです。

「CAとして人を喜ばせる事はとても好きでしたが、もっとほかの形で自分は人様のお役に立てるのではないかと考えるようになりました。迷っていた時に、自分のことを色々分かってくれて、会社では中々話せないことを聞いてもらえる存在が欲しいと私自身が思っていて、それなら私がそういう人になろうと決心しました。今の自分は、当時私が迷っていた時に会いたい存在です。」


模索中ではあるが好きなことしかやっていない

「コーチングはコーチングでも私がやっていることって何だろうと考えてみた時に、今後のキャリアを悩んでいらっしゃる方に対して、次のキャリアをデザインすることを手助けしたり、より現職にやりがいを持って働くためのお手伝いをすることだと思い、キャリアデザインコーチと名付けました。」

実は古川さんは、キャリアデザインコーチ以外にも、子育て中のお母様向けのマザーズコーチングや、キャリアに拘らず円滑なコミュニケーションを進めるためのコーチングなども手がけていらっしゃいます。

「今は、やらなきゃと思ってやっていることはありません。模索中ではありますが、基本的に好きなことしかやっていないので毎日が幸せです。もちろん不安を抱くこともありますが、不安というのは一生懸命やっている証拠。セルフコーチングで一つ一つ解消しています。」

やりたいと思っていながらやらないで見過ごすとか、自分に嘘をつくということだけはしたくないとおっしゃる古川さん。ご自身と正直に向き合い生き生きとされている姿がとてもエネルギッシュで印象的でした。
(取材:相沢里奈/文:吉良悠子)


古川さんにQuestion♪
転職して、CAだったから良かったこと,,,苦労したこと,,,
◆CAでよかったこと
一つは洞察力が養われたこと。クライアントさんが口にした言葉の表面だけを捉えるのでなく、その真意を考えることができること。もう一つは接客で鍛えた対話力。初対面の方とでもすぐに打ち解けることができるのが今とても役立っています。

◆苦労したこと
敢えてあげるならPCがあまり得意ではないことでしょうか。分かっている人がやれば2、3分でできることを色々調べて2~3時間かけてしまうなんてことがざらにあります。今はなんとかブログ、facebook、Instagramなど活用できるようになってきました。
エアラインを辞めて転職を考えている方へのアドバイス
私もそうですが、CAになりたくてなった方にありがちなのが「CA以上にやりたい仕事が見つからない」という問題。そんな状況に陥った時におすすめしたいのが「今どんな生活が送りたいか」を考えてみること。CAと天秤にかけるのではなく、今の自分のライフスタイルに合った仕事・働き方という視点で周りを見渡してみると案外道が開けるかもしれません。

もう一つ、CAさんは期待以上に応えたいという思いが強く、つい頑張り過ぎてしまう傾向があります。もちろん頑張ることは素敵なことです。でも、頑張り過ぎて自分の首を絞めることのないように、ご自身の正直な気持ちに向き合ってみることをおすすめします。

目指すセカンドキャリアが決まっている方には、CAであるうちに準備できることを前倒ししてやることをおすすめしたいです。勉強や税金のこと、PCのことなどステイ中の時間を有効活用すれば、いざ駆けだした時に新しいことにより集中できるかなと身をもって感じました。





古川さんのよくある一日
7:00 起床、朝食準備、朝食
8:00 ご主人と息子さんが出発、家事
9:00 セッション(在宅でzoomを用いて行うことが多い)
12:00 昼食
13:00 セッション
   隙間時間を使ってブログ更新、メール返信etc.
17:00 お迎え、夕食準備
18:00 夕食 
19:00 入浴
22:00~23:00 就寝
古川さんのMy Rule
・朝は白湯を飲む
・体を冷やさない(毎日湯船に浸かる、足を温める)
・就寝前に今日成し遂げたことを1行日記に書く
 (前向きな気持ちで翌日を迎えられておすすめです♪)


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