Cure Aile ホーム > たまてばCOlumn > 今月の聞かせて!お姉様 > 今月の聞かせて!お姉様 No.039

第39回 曽我あかねさん2023/05/02

ハープ・プラクティショナーとして活動している曽我あかねさん。CA、外資系IT企業でのウェブマスター、外資系広告代理店でのプロデューサー/プランナーと様々な職種をご経験されてこられました。様々な経験もハープ・プラクティショナーの道もその時できる最善を尽くした前向きな選択の連続。現在はハープ演奏のほかインド式ヘッドケア「チャンピサージ」も同時進行して、心と体をトータルで解きほぐし癒しを提供しています。そのセラピスト魂はどこから来たものでしょうか。

海外で働きたいという思いがCAになるきっかけ

大学では外国語学部に在籍し、ポルトガル語を専攻。当時はCAを目指していたわけではありませんでした。
大学時代に1年間アメリカへ交換留学し、その時期に香港、台湾などチャイニーズ系の友人がたくさんできました。その頃から働くなら海外でとの思いが生まれ始め、航空会社も志望企業の一つでしたが、CAは視野にはありませんでした。CA志望のきっかけになったのは、就職活動期に読んだ、雑誌「就職ジャーナル」に掲載されていた某外資系航空会社CAのインタビュー記事。「CAを目指していたわけではないが外国に興味があったので試験を受け入社にいたり、現在は海外を拠点に働いている」とあり、CAという職業が海外での就業手段として選択肢にあることに気づきました。


運命を感じたドキュメンタリー番組で転職を決意、日本へ帰国

面接では、学生時代にしたアルバイト(都内の劇場やコンサートホールのレセプショニスト)で得た、幅広い年代への接客経験をアピールしました。無事1997年に某外資系航空会社へ入社が決まり、香港へ赴任しました。
当時は500人くらいの日本人クルーが在籍。私のCA受験のきっかけとなった「就職ジャーナル」掲載の先輩CAさんにもお会いすることができたんです。
航空会社には2年半(99年12月に退社)程在籍。香港での生活やステイ先での滞在を満喫していたものの、日々の慌ただしい業務に季節を感じることもままならず、次第に地に足をつけて生活したいとの思いが強くなってきました。転職は25歳過ぎると難しいということ、在籍する会社のCAの定年が40代前半という当時の状況も、その気持ちに拍車をかけました。その頃TVのドキュメンタリー番組で「脳機能障害の方に寄り添う言語聴覚士という職業」を知りました。もともと大学時代に言語学を学んでいたこともあり、直感的に「これだ!」と感じ、転職を決意。まずは資格取得のために大学院を目指すことにしたのです。


バイリンガルを活かして外資系広告代理店へ

帰国し、大学院受験に向け、母校の大学で聴講しながら勉強をすることにしました。同時に不動産会社でアルバイトすることに。ちょうどインターネットが普及され始めた頃で、不動産情報とタウン情報を融合させたHPを立ち上げる仕事で、CA時代に趣味で旅行のHPを立ち上げた経験が生かせました。
母校で勉強を再開したものの、空気感が肌に合わず、2ヶ月後には辞めることを決断。
並行して勉強を続けていたホームページ作成の仕事を志望し、バイリンガル転職サイト「ダイジョブドットコム」に登録。日本のITテクノロジーを紹介する雑誌のアシスタントウェブマスターをすることになりました。ほとんど未経験の仕事だったのですが、バイリンガルということ、多少のホームページ作成スキルがあったため採用していただけたのだと思います。職場の環境は香港時代と変わらず居心地はよかったです。
しかし1年後の2001年に部署ごとリストラ、次はインタラクティブ広告の仕事で輸入車ブランドのオフィシャルサイト運営、オンライン広告プランニング、プロジェクト管理に4年半ほど携わりました。その後、別の外資系広告代理店にプランナーとして転職。外国の観光局や外資系タバコ会社のウェブサイトやオンラインキャンペーンのプランニングに携わりました。外資系広告代理店での勤務はトータルで6年半ほど。この頃に現在の主人と出会い結婚もしています。

息子への思いから始まったハープ演奏への道

2008年4月に主人が仙台で開業することになり、私も夫の事務所で事務や経理の仕事を始めました。     
翌年に息子が誕生。しかし生後すぐに体調が急変し長期入院生活をすることになったのです。そんな中、新聞に掲載されていたハープ教室の紹介記事が目に止まり、体験レッスンを受けてみることにしました。
フォークハープという、アイルランドやスコットランドなどのケルト文化圏で吟遊詩人が奏でていたと言われる小型でシンプルな作りのハープ。体験で感じた心も体も解きほぐされる感覚が忘れられず、すぐレッスンを開始。1日1時間はハープに触れ、1歳の息子の誕生日にベットサイドでハープの音色を聞かせることができました。
人工呼吸器をつけ、ICUで機械音に囲まれていた息子に自然な音色を届けたい思いが強くありました。またその時の自分自身も、言葉ではない部分でハープの音色に癒されたり気持ちをほぐされたりしたように思います。

そのころに、病院やホスピスのベッドサイドで一人一人の患者さんに合わせてハープを奏でる「ハープ・セラピー」という活動があることを知りました。アメリカで始まった活動で、本場の講座に興味はありオンラインでの指導もしていたようなのですが、当時はコンタクトを取る余裕もないまま、2012年に娘が誕生。その3年後に息子が旅立ちました。

翌年、東京でハープによる癒しの活動をするための「ハープ・プラクティショナー」の養成講座を開講している先生の存在を知り、1~2か月に1回のペースで養成講座を受講、2年ほど東京へ通っていました。その後、コロナの時代に突入し、Zoomが日常になったおかげでアメリカ在住のハープ・セラピーの創始者のひとり、クリスティーナ・トゥーリン氏のオンライン講座の受講が叶い、療法ハープ・プラクティショナーの認定を取得しました。


ハープ・プラクティショナーとしての活動開始

ハーブ演奏を通じて癒しやほっとする時間をお届けする活動をしています。介護施設を備えた複合施設でレクリエーション的なミニコンサートをしたり、時にはベットサイドで演奏することもあります。シンプルなメロディー譜をクライアントさんの呼吸に合わせて弾いたりしています。
リクエスト曲に応えることもありますが、音楽と記憶って密接な関係があり、楽曲によっては悲しい思い出と結びついていることもあるもの。その場でご本人の反応を見てケースバイケースで演奏していますが、正解はないので日々試行錯誤しています。

現在はオンラインイベントを2つ、月2回定期的に開催。
私と同じようにお子さんを看取った経験のあるヨガティーチャーでもある友人とともに、ヨガとハープでリラックス・リフレッシュのお手伝いをするコラボイベントを行っています。
・一般の方向けのヨガとハープによる誘導瞑想でほぐれる、つながる80分
・重症心身しょうがいを持つお子さんや医療的なケアが必要なお子さんたちのお世話をされている方に向け、リフレッシュする時間を提供する20分間の「まばたきリフレッシュ」
ほかに
・オンラインでハープ瞑想のプライベートセッション
・自宅でインド式ヘッドケア「チャンピサージ」とハープ演奏を組み合わせたリラックスメニュー
で癒しの時間を提供しています。

ハープは弦の響きが体に共鳴し、深い癒しがあります。
まだまだボランティアの要素が強い活動ですが、今後は仕事として活動の幅を広げていきたいと思っています。


プロフィールページ
https://akane-harp.hp.peraichi.com/
Instagram https://www.instagram.com/akane_harp/

オンラインイベント
〇ボランティア
https://harplaghter.hp.peraichi.com/
〇一般の方向け
https://chakra-yoga-harp.hp.peraichi.com/



曽我あかねさんにQuestion♪
転職して、CAだったから良かったこと,,,苦労したこと,,,
◆CAでよかったこと
クライアントさんとの話のネタになる笑。
クライアントさんの立場に立った臨機応変な対応コミュニケーション能力が役に立ったと思います。

◆苦労したこと
CAの仕事は貴重な経験。どこに行っても大丈夫です。
外資系CAから転職する方へのアドバイスとしては、デメリットもメリットもありますが大丈夫。やってきたことに誇りを持って頑張ってください。

エアラインを辞めて転職を考えている方へのアドバイス
CAの仕事は貴重な経験。どこに行っても大丈夫です。
外資系CAから転職する方へのアドバイスとしては、デメリットもメリットもありますが大丈夫。やってきたことに誇りを持って頑張ってください。

(取材:横山美都子/文:今福英美)
曽我さんのとある一日
5:50 起床
6:00-6:30  オンラインで観音舞のお稽古
7:00 子ども起床、朝食
8:00-9:00  アメリカのInternational Harp Therapy Programのレッスン(オンライン)
9:30 子どもを習い事へ送迎
10:00-12:00 International Harp Therapy Programのミーティング(オンライン)
12:00 子ども習い事送迎
12:30-14:00 移動
14:00-16:00 介護施設でハープのボランティア演奏
17:30  帰宅
18:00 夕食
23:00 就寝
曽我さんのMy Rule・大事にしていること
クライアントさんに喜んでいただく。
相手の立場に立ってものを考える。


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