第21回 From Singapore vol.32020/02/07
こんにちは。
シンガポールからガウディです。
着工から130年以上の歳月を経た今なお、未完のまま工事が続く壮大なサグラダ・ファミリアを設計した偉大なる建築家アントニオ・ガウディ。
博物館のガイド当番の度に原稿を書き直し、手を加え続ける私に夫が命名しました。
転じて、我が家では最高峰を目指す人という意味でも使われています。
シンガポールからガウディです。
着工から130年以上の歳月を経た今なお、未完のまま工事が続く壮大なサグラダ・ファミリアを設計した偉大なる建築家アントニオ・ガウディ。
博物館のガイド当番の度に原稿を書き直し、手を加え続ける私に夫が命名しました。
転じて、我が家では最高峰を目指す人という意味でも使われています。
サグラダ・ファミリア(注:シンガポールではありませんw)
思えば、夫が私のガウディ性を最初に見出したのは、娘が1歳の頃でした。
子供の成長に親としてどうかかわっていけばいいのかと考えていた時、友人が古いモンテッソーリ教育の本を貸してくれました。
本を読んで、モンテッソーリ教育に魅了された私は、もっと知りたい、学びたいと考え,
その方法を調べました。
そして、申し込み締め切り日のちょうどその日という奇跡的なタイミングで運命のコースを発見します。
国際モンテッソーリ協会の0歳から3歳までの子供たちのための教師資格を取得できるコースでした。
約1年間、講義は3期に分かれています。
講義のタイミングでシンガポールから講義会場のある大阪に出向いて、1~3ヶ月ずつ滞在しながら集中して勉強すればいいのなら私にもできるかもしれない。
翌日から出張に出かけてしまう夫に相談すると、険しい顔で少し考えてから、住む場所や子供の預け先など娘を第一に考えた態勢が整えられるのなら行ってもいいよとの返事でした。
娘と保育園にて
実は、夫は、コース開始までに態勢を整えられず諦めるに違いないと考えていたそうです。
ですが、勢いのついた私は全てを手配し、保育園からのアドバイスに従って慣らし保育期間を設けるため、夫の帰りを待たずあっという間に大阪に飛び立ちました。
素晴らしい学び、恩師や仲間たちとの出会い、目標に向けてがんばった達成感。
課題の多さにシンガポールに帰る余裕がなくなり、寂しい別居生活でしたが、チャレンジを見守ってくれた夫に心から感謝しました。
モンテッソーリ教育では、子供たちを種のようなものだと捉えています。
相応しい環境が与えられれば、子どもは、その子自身が持っている可能性を自分で花開かせる。
先生の仕事は、子供を観察し、必要なタイミングで必要な環境を整えてあげることです。
サグラダ・ファミリアの内部
ガウディの建築には、自然を観察して、自然が教えてくれた答えが活かされています。
窓が四角いのはガラスを切るのに便利だからだそうですが、窓を多くすればするほど建築物の構造が弱くなります。
そこで、ガウディは光に窓をデザインさせました。
太陽が昇って、東から西へ、射す光を追って窓が配置されています。
光が教えてくれたデザインは、美しい光で建物内部を満たしてくれるだけでなく、構造的にも強固なものになりました。
もしかしたら、私たちが探しているものも、観察する力を磨いたら、シンプルな答えがすぐそこに見つかるのかもしれないですね。