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第29回 From Korea vol.12020/10/17

初めまして!韓国在住のマッコリンです。

欧州系航空会社で4年働き、仕事をする前から長らく遠距離でお付き合いをしていた韓国人の現在の夫と結婚し、契約終了後に渡韓、そして妊娠、出産、専業主婦として子供二人の育児を経験しました。

5年のブランクを経て昨年からは「日本のIT企業への就職を目指す人のための」就職対策担当の日本語講師として働いております。

客室乗務員のような華やかさはありませんが、海外でどんな働き方をすれば良いのか、客室乗務員の仕事が今の私にどういった影響をもたらしてきたのか、3回に渡るコラムで少しでもCureAileの会員の皆さんのお力になれたら嬉しいです。

コロナウイルスの状況下で働かれている航空業界の関係者の方々や、航空業界で働くこと夢見ていらっしゃる方々のことを思うと胸が痛むのと同時に、時代が大きな岐路に立たされているのだなと考える日々です。

コロナコロナで嫌になってしまう日々ですが、今日はただいま原稿執筆中のスターバックスの店内から、第一回の今日は韓国のコロナ対策と、私の仕事についてお伝え致します!

私は水原(スウォン)市というソウルから南に少し行った場所に位置する、開発が目覚ましい光教(カンギョ)新都市という地区に住んでいます。

首都圏の京畿道にある街で、ソウルに通勤する人も多く住んでいます。

10年前までは何もない土地だったのですが、ここ数年で目まぐるしい発展を遂げています。

コンベンションセンターやデパート、ホテルの建設が次々と進み、すごいスピードで変貌を遂げました。



私もコロナの前まではソウルまで通勤しておりましたが、ソウルでも感染者が多く出たのをきっかけに、完全在宅勤務となりました。今日は久しぶりの休みなので、コラム執筆のため気分転換に美容室に行った後スタバにやってきました。前置きが長くなりましたが、韓国コロナ対策をご紹介します。

まず店内に入るとすぐこのようにQRコードから入店記録が残るようにチェックインするよう求められます。これはスタバに限らず、最近多くの場所で取り入れられてます。お年寄りなど不慣れな人のために手書きの紙も用意されているのは優しさを感じます!




アプリでQRコードを取得したら、タブレットにQRコードをかざすだけ。

テーブルにはマスク着用のマーク
そしてテーブルの間は2メートルのソーシャルディスタンス。




店員さんが換気にも気を配っています。

またスマホにも毎日のように、感染者がどこで出たか、感染者の動線を市のHPで確認するよう連絡が来ます。「ピーッピーッ!」という警報音で鳴るので最初はその度にドキッとしていましたが、最近は地下鉄に乗っていて一斉に音が鳴っても「またか」という感じでスルーすることも多くなりました。慣れですね~。
もちろん韓国でも個人情報保護の観点から色々な意見が交わされていますが、対策のためにITの力を最大限使って迅速に行動をする姿勢には驚かされました。



そんな私の仕事は「日本のIT企業への就職を目指す人のための」就職対策担当の日本語講師なので、韓国の若者にITの事を色々教えてもらっています。韓国も十分IT強国なのに、どうしてわざわざ日本に行くのかな?なんて不思議に思っていた私でしたが、授業を進めていくうちに事情がわかるようになってきました。

授業内容は日本語の履歴書添削、面接の対策が主ですが、学生の話を聞いていると、韓国では日本のじっくり人を育てようという社風が良い点として捉えられるんだな、とか逆に大学のITを専攻していないと例え高学歴でも韓国でのIT企業への就職は難しいのだな、とか色々なことを考えさせられます。

ゆっくりでも着実に成長することを求める日本文化と、迅速に成果を出すことを求める韓国文化。日本製品不買運動が活発だった約1年前に始めた仕事ですが、学生からはたくさんのことを教えてもらっています。「働く上で大切なことは何ですか?」なんて面接官役として偉そうに聞きながら「働きながら、これまで自分が与えられたことを社会に還元していくことだと思います」などの素晴らしい答えを聞いて、私自身が励まされることも多いです。「パリパリ: 早く早く」の韓国文化の中で育った学生たちは本当に吸収力が高く、その学習意欲にも驚かされてばかりです。だからこそ日本企業もこういった人材を求めて海外まで求人を出しているのだなと納得がいきます。

日本語を教える、ということはまだまだですが、就職対策については航空業界の特殊な面接や、実際の仕事から多くのことを学び、力になれていると思っています。「先生と一緒に考えた自己紹介は、きっとこれからの人生でも役に立つと思います」と内定をもらえて涙を流して喜んでくれたり、「先生のお陰で自分のことがわかるようになってうまく面接が受けられるようになりました」と伝えてくれて、誇りを持てて、大きなやりがいを感じる仕事です。


実は日本語講師の仕事を選んだのは、心理学を大学で学び直してみたくて、学費を貯めるための一番手っ取り早い仕事だと思って始めたのですが、自分にその素養はないと思っていたけれど、今では魅力を感じるとても大切な仕事になっています。

また私自身が授業を通して両国の違いや良い面、悪い面を言語化することで、実は少し苦手だった韓国のことが、少しずつ好きになってきています。

時間やタイミングって不思議なものですね。

仕事を再開してから約1年という節目で、このコラムのお話をいただいて、自分自身を振り返る良い機会となりました。

長々と読んでいただき、ありがとうございます!

7月までに内定をもらって、修了式を迎えた可愛い教え子たち。
他にもたくさんいるのですが、コロナが早く収束して、日本に無事に渡れることを願うばかりです。




[タウメ ベヨ~!]:またお会いしましょ~!


(※サイト上ハングルが表示できずカタカナのみで記載させていただきました。)