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第45回 From Zurich vol.32021/11/04

グリュエッツィ! ハスラー玉岡 日登美です。
今の生活でCAをしていて役立ったことは、海外において文化や言葉が違う人たちともコミュニケーションを楽しめるところです。自分はコミュニケーションが得意だといつからか思っていたのですが、実は妹がふとこんな事を言ったことがあります。お姉ちゃんって昔はそんなに社交的だったっけ?と。確かに、そんなに社交的だったかな?と自分でも疑問に思いました。航空会社に入り、明るくて向上心のある素晴らしい同僚に恵まれ良い影響を受けた事と、色々なお客様との出会いが知らず知らずのうちに私を成長させてくれていたのだと気づきました。もともと明るい性格ではありましたが、自分に自身がないところもありました。JEXでは若い人でも色々な役職に就かせて貰い、客室乗務員としてだけではない様々な経験を自分らしくさせてもらえる環境があったからこそ、度胸や自信が持てる様になり、視野が広くなりました。本当に良い会社だったなと感謝しています。人は与えられた器に合う様に成長すると上司が言っていたことを思い出します。私は確実にJEX に入り、与えていただいた器に合う様に成長させてもらったのだと思います。

ある年のスイスで作ったお節料理


親会社の経営が厳しい時期があり、その時に国内線のみを飛んでいた私たちは一時期JALに出向し、国際線を飛んでいました。JEXの社員とJALの社員の皆さんが一緒になってフライトをしたのですが、同じグループ会と言ってもそれぞれの文化や仕組みで働いている者同士が同じフライトをするというのは、お互いに理解の努力も必要でした。その時に私はある国際線のフライトでお客様から感謝とお褒めのお言葉を頂き、Dream Skyward と言う社内表彰で優秀賞のみならず、お客様サービス部門においてDream Skyward オブ・ザ・イヤーに輝く事ができたのです。これは私が素晴らしいから頂いたのではない賞だと思っています。一緒にフライトをした素晴らしいJALの客室責任者や仲間、お客様の視点に立ったサービスをいつも真剣に考えている会社が私たちを育ててくれた結果であり、それがお客様への感動を生んだ“みんなの賞”でした。違う文化で働く者同士でも、同じ哲学と目標を持って楽しく仕事をすれば、お客様の感動を得られる事ができる証拠となったのは、この便を担当した全員の誇りにもなったと思います。

お客様を一番に思ったサービスで頂いたみんなの賞


そしてもう一つ、CAをしていて良かった事があります。それは同僚との出会いです。CAだけでなく地上職員や乗員の方達、オフィスで働く仲間です。彼ら、彼女達はJEX時代に苦楽を共にしてできた宝物の様な存在で、現在でもそれぞれが進んだ次のステージをお互いに励ましあったり助けあったりして良い影響を与え合っています。退職して10 年経った今でも、後輩、同期、先輩に関わりなく彼女たちからの学びはまだまだ続いており、癒しの存在でもあるのです。ちょっと気持ち悪がられるかもしれませんが、みんなお互いに好き同士で、今でもスカイキャストが大好きなのです。

私の人生の第2ステージの街チューリヒ


余談ですが、ある日チューリヒ市内にあるレストランで、隣に座り合わせた年配のおしゃれな女性が私たちに話しかけてきてくれました。スイスの年配の方でいきなり外国人に話しかけてきてくれるというのはちょっと珍しいのですが、彼女は私がどこから来たのかなど聞いてくれて、自分は昔仕事で何回も日本に行った事があると話してくれました。よく聞くと彼女もその昔、長く航空会社でCAとして勤めていたのだとか!! やっぱりそうか、接客をするお仕事をされていたからこんな風に自然に私たちに声をかけて話してくださったのだ、通りで!と思った覚えがあります。

私も一人でCafeに行き、誰かにふと声をかけて話に花を咲かせる日が想像できてしまいます。

今は子育て真っ最中で、こんまり流コンサルタントとしてもまだまだの身です。正直日本が恋しい時もありますが、今は知らない地でまた新たにわくわくするお仕事に出会えた事や、私に関わるスイス、日本、世界にいる全ての人たちに感謝の気持ちでいっぱいの毎日を過ごしております。

私が航空会社に入社した時とは違い、個の時代がやってきました。

より自分らしく健康ではつらつとした人生を送る事は、今も昔も一番大事にしたい事です。

日本とスイスの家族やお友達あっての私。 



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