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第61回 From London vol.12024/06/22

初めまして! Mikaです。
イギリスの外資系航空会社に入社し、結婚出産を経て、現在は客室責任者としてパートタイムで乗務を続けています。

今回は「仕事と私」というテーマで自己紹介がてら、今どんな暮らしをしているか、仕事への想いについて綴っていきます。

1984年の就航時、リチャードブランソン氏が購入した最初の一機。
ロンドン-ニューアーク便のみの運航でした。
今年で40周年記念です。


入社当時。今思いかえせば、エアライン黄金時代の終焉期、クルーカートも絢爛豪華で、機内にはビューティーセラピスト専用のブースに、今では想像もつかないかもしれませんが、シガーやタバコの喫煙ラウンジがあり、いわゆる‘ぺえぺえ’の私は、吸い殻を20分に一度清掃に行く担当でした。社会人一年生で右も左もわからず、人生経験や、他社のエアラインの経験も豊富な同期達にどれだけ助けてもらったことかわかりません。

イギリスと日本の架け橋として、双方の素敵な文化交流、人の移動をお手伝いする仕事にやりがいを感じて、あっという間に5年、10年と過ごすうちに、乗務路線はヒースローと成田の二拠点から、自社全路線へ。昇進もあり、他機種のオペレーションも。就航地それぞれの国のカスタマーサービスを1から考え直す良い機会を頂き、大変勉強になりました。

その後客室総責任者に昇格後20年。家族も1人から2人、そして今は4人に増えて、現在はロンドン北西にて育児と乗務に奮闘中です。
極たまに一緒にアサインされる日本人クルーとのフライトは成田時代を思い出すようで、特に同期とのフライトが入るとワクワクします。

ボーイング787-900エンジン。上海にて。


エアラインビジネスはいつの時代も世界の時事に左右されます。紛争や、疫病等、数々の至難を潜り抜け、しぶとく、たおやかに生きる術は、会社から教えてもらっている気がします。

毎年の保安緊急訓練や、航空医学に加え、メンタルヘルスファーストエイダーの資格も会社で取得する機会があり、エアライン従事者になったおかげでライフスキルとして一生役立つ知識を身につけることが出来たことも、とても感謝しています。

旅のニーズが多様化し、コロナで業界も大きく変化しましたが、クルーの任務は今も昔も同じで、お客様の快適な空の旅のお手伝いをする者として、これからもアンテナを敏感に、各ニーズに応えられるチームリーダーでありたいと思っています。

オフはどっぷり二児の母業ですが、乗務便の準備はアサイン便の1週間前から。独身時代では考えられない時間のかかりようですが、近隣に親戚親兄弟のいない共働きなので、乗務で不在中全て夫に丸投げしなくてはならない分、伝達事項や家の準備は必要不可欠です。

乗務オペレーション用の連絡業務内容確認して、パッキングを済ませたら、家の中のオペレーションマニュアル作成。家族が分かるように細かく書いた予定表を用意します。延泊や遅延エマージェンシーも備えて食材調理&冷凍保存に家庭用備品ストックも。
正直、乗務よりこの準備の方が骨が折れるわけですが、それでも飛び続けるのは?

やはり、現場が大好きなんだと思います。
一緒に働く仲間とのハーモニーで、皆が笑顔で降機出来た時、心の中でガッツポーズです。
毎回のフライトには2度として同じものはなく、一期一会の連続です。
プロフェッショナルな仲間に囲まれ、大好きな仕事をサポートしてくれる家族に感謝です。

毎年恒例、VSクリスマスに会社支給のお揃いトレーナーで記念写真。
2023年サンフランシスコはユニオンスクエアにて。